Esperanza

スペイン語で「希望」。 果報は寝て待て。

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外来種の話

私の前に所属していた国内環境部。
超多忙で変な上司もいたので、いろいろ悩みも多かったし、結果的に体調を崩してしまったけど、仕事内容に関して言えば私の専門に近く希望通り、さらに、私の将来に使えそうな知識をがんばって仕入れないと仕事ができないという最高のものだった。

仕事内容は大好きだったんだよね。
人手が足りないから若造でも結構仕事を任せてくれるし。
(でも協力会社さんと価格交渉するのはつらかった)

いくつかある仕事の中でも、もちろん好き・嫌いがあるんだけれども、もともと興味があって、仕事をすることでさらに好きになった分野が「外来生物対策」。今後もこういう分野を売りにしていきたいと思っている問題。

2005年に、某河川での外来水草対策の仕事は、最初のターゲットはオオカナダモだったんだけれども、年度末にボタンウキクサ(ウォーターレタス)の現状調査が追加になった。
東京からは遠かったので、現地の協力会社さんに発注して、毎日車とボートと自転車で調査してもらった。
徹底的にひとつの川全体を見ることって少ないので、日々の情報が集まって、最後にいくつかの推論が出たときは感動的だった。
どうしてこんな簡単なことが、ここまでしないとわからないんだろう、って思ったけど、自然はそんなに甘くないんだよね。
それがまた、今の仕事が面白いと思う理由でもある。

(海外の仕事の話はまた後日)

***
ボタンウキクサ

ボタンウキクサ(一つ目の写真)は、ちょっと田舎のホームセンターとか、園芸植物店?熱帯魚やさんとかで見たことがある人がいると思います。

南米(アマゾン)原産のサトイモ科の植物で、水面に浮いています。根から芽を出すことができる上に、成長が恐ろしく速いので、夏は日本でも1週間やそこらで小さな池が埋め尽くされるほどだそうです。

このボタンウキクサ、日本中のいろんなところで生育が確認されているのですが、基本的には鑑賞目的で輸入されてきたもので、誰かが池や川に流したことが原因です。

ぷかぷかと浮かんでいるので、川に流されて、下流側に移動することはありますが、上流側に動くことはまずありません。
(クレソンことオランダガラシは上流にも動くらしいんだけど・・・)
また、ダムなどの大型の湛水施設があると、もちろんそこで止まります。

しかし、熱帯地域原産なので、基本的には日本(九州以北)では越冬はできないのです。水温が十何度(文献がないので確認不能)になると、枯れてしまうようなのです。

九州のどこかとかは暖かくて、自然状態でも越冬できる場所があるのかもしれないけど、調査対象地ではまず無理なはずでした。
でも毎年ボタンウキクサは現れる。
毎年誰かが意図的に川に流しているのか?!とか思うくらい、たくさんいる。

やっぱりそれはないだろう、ということで、文献を調べてみたら、「温排水」が原因だった。主に工場の。別にお湯を流しているわけではない、ただちょっと暖かめ(十数度)の水で、現行法では全く問題にならない水。
(恐らく火力発電所、原子力発電所では大量に排出しているはずです。流出先は主に海だけれども。)

誰かが試しに、ある池に流れ込んでいた温排水をひと冬止めてみたら、ボタンウキクサは全滅したそうです。

最初は「温暖化の影響か」なーんて大きなことを言っている人が多くて、難しいなぁとか思っていたんだけれども、もっともっと直接人為的な結果でした(残念ながらwiki上でも書かれていないので、周知されていない)。もちろん、直接捨てる人がいるのも事実で、それもどうにかしないといけないんだけれども。
(※販売に関しては、外来生物に関する法律ができたので、一部生物の移動・販売・繁殖は禁止されました)

***

ICUの私の大好きで尊敬する生物(植物生理学)の先生が、
「学校にある蛍光灯が、近くの植物の生活リズムを乱している」
と言っていたのを思い出しました。
人間が生活するのに必要だと考える、ちょっとした明かりでも、そこに生えている植物にとっては、24時間昼なんだと勘違いさせてしまう。
その上根が生えているから、動くことはできない。

***

ちなみに、ボタンウキクサの自然状態(アマゾン)では、捕食者であるアマゾンマナティが毎日がつがつ(1日50kgほど)食べているので、増えないんだそうです。

なるほど。

日本ではそこまでがつがつ食べる動物はいなくて、大阪ではヌートリア(これも外来生物!しかしかわいい)が少し食べてくれているみたいです。ヌートリアだけじゃおいつかないので、人間も食べてみたみたいですが、毛が多くてまずかったとか(wiki参照・笑)。

じゃあホテイアオイ(2枚目)はどうなんだ?と思って調べてみたけど、参考文献見つからず。
ホテイアオイ

エクアドルのある河口付近で、大量のホテイアオイが流れているのを見ました。小さな浮島状になっているものがぼつぼつとあって、おまけに花が咲いていて。上げ潮になると逆流して。
おもしろくてずーっと見てたんだけど、誰かが食べるところは見られませんでした。

ホテイアオイの捕食者は誰なんだろう。

どちらにしても、駆除して燃やそうと思っても含水率が高くてなかなか燃えてくれず、乾燥させようと思って放置するとえらい匂いがするので、エチゼンクラゲのように苦労しているようです。それ以前に、駆除する人件費がでないんだけれども。

***

ま、外来種で人が死ぬようなハメになることはないんだろうけどね。困る人はすごい困ってるんだよな。

地球温暖化に対して危機意識を持つのはいいけど、ある程度以上遅すぎるような気もするし、あまり、気にしていないんだけれども、
地球上の生物はみんな、厳しい環境に適応する能力を持っているはずだから、しかるべき方向に進化していくんだろうね。

ちょっと結論が大きすぎたな(笑)
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ゆこゆこ

Author:ゆこゆこ
ハードな仕事を経てメンヘル不調に。2回の長期休職の後に退職。派遣社員を2年半した後、契約社員として本格的に仕事を再開しました。

好きなものは大自然、旅行、パン作り、Perfume。

大学での専門は植物生態学ですが、園芸植物のことはよくわかりません。

開発コンサルタントという妙な仕事をしていたおかげで世界の辺鄙な場所へ行ったことが多いです。

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