Esperanza

スペイン語で「希望」。 果報は寝て待て。

NHK「つながれない若者たち」

現在の20代が社会を支える2030年に不安を感じている人が多い。どうすればよいか?というシリーズ。
http://www.nhk.or.jp/shutoken////////2030/

貧困層が若者にも増えている。
一度レールを踏み外すと二度と戻れない。
親の期待にこたえようとしすぎるあまり、自分を殺してきた結果、自殺未遂等に至る。

それに対して、20~30代半ばの親世代は、
「就職がどうにかなると甘えてるんじゃないか」
「もっと頼れる人がいるんじゃないか」
「ネットばかりやって人間のコミュニケーションをしてこなかっただけじゃないか」
「努力がたりない」等、
そういうコメントが多い。

今日の番組では、「現在のデータ」「親世代への反論」をする専門家と、
「親世代」、「会社経営者」、「若者」それぞれを代表する人がひとりずつ出ていました。
議論は白熱し、時間が足りない印象でした。
最後に、親世代的意見でまとまった感がありましたが、司会者が、
「今困っている人がいるのはわかっていますよ、これが結論ではないですよ!」
と強調して終わったのが印象的で、NHKというか、マスコミも頑張っているな、と思いました。

***

番組で取り上げられたポイントは、
・地方で仕事がなく、上京して住み込みの仕事をしていたが、そこで仕事を失ってしまった
・見えない若年ホームレス
・ホームレスを救済する制度の隙間に落ちている人がいる
・大学中退というだけで、再就職が難しくなる実態
・大学中退を減らす大学の努力
・親の過干渉

・・・

大学中退の人の再就職が難しいのは、求人に応募してくる人が多く、スクリーニングの時点で振り落とされてしまうからだろう、という話でした。「効率化」のために、このような人がデータだけで落とされてしまう、それが今の世の中なんだな、と思いました。

仕事を失った若年層が、なぜ助けを求められずに路頭にさまようのか。
ふと、昔習った労働力に関する経済学を思い出した。
今の日本には、インフォーマル・セクターが少ない。
最近思っていたのは、タクシー運転手はほぼインフォーマル・セクターだな、ということ。歩合制なので、最低賃金以下で働いている人がいる。・・・それでも、都会に住所がある人にしかできない。
昔なら、田舎に実家がある人は、農家の人が多かったから、農家であれば食べること、寝る場所には困らなかった。そのために、都会で失業した若者はとりあえず田舎にひきあげる、というのが経済学の論理だった。

今は、実家に頼れない、もしくは実家がない人が多くなっているのかな、と思う。
昔は遠縁の親戚というものがあったけど、今は交流がなくなっている。
実家が経済的に困窮している場合、そこから社会福祉につなげていく手段が知られていないような場合もある。
・・・いずれにしても、私自身は都会に実家があり、経済的にも恵まれていて、仕事にも恵まれたので本当のところはわからないのだが・・・

一番気にかかった、もしくは周囲に心当たりがあるのが、親の過干渉。
過干渉だけではなく、受験社会や偏った価値観に陥って、抜けだせずに無理がかかっている人は同世代の周囲にたくさんいる。見ていて、本人が苦しんでいたり、本人は気付いていないけど苦しんでいたり、どちらにしても見ていてつらかった。

今日の番組で「親世代」の人が言っていたけれど、「偏差値」というひとつの価値観だけで判断する(共通一次やセンター試験が大きな代表)ことで、それ以外の価値観の意義が薄れてしまった。

確かに。
ある友人のことを思い出した。
「塾いらず」と言われる中高一貫校出身の友人は、大学4年間の間に、自分がやりたいことを見つけることができなかった。3年になっても、ギターや空手など、習い事に夢中だった。その後、大学院に行ってもやりたいことがない、と言っていきなり某市役所に就職。それはそれでよかったんだけど、その後夢を見て某ベンチャー企業に転職。そこでうまくいかず、その後はふらふらしている。本人は、その時々で強い思いを持っているんだけど、はたから聞いていると、恋に恋する乙女のようで、、、最近はあまり連絡を取ってません。

印象的だったのは、その友人の高校の卒業アルバムを見せてもらったとき、個々人の写真で、友人の目が死んでいたこと。中高で思い出は全然ない、と言っていた気がする。おそらく、勉強ばかりしていたんだと思う。
本来だったら、中高でギターを買ってみたり、バンドを組んでみたり、友達とバカ騒ぎをしたりするものだと思うんだけど、友人にはそれが許される環境がなかったんだと思う。

私は相対的に特殊に生きてきて、高校は進学校にいたのにバイトをしてた。周囲にバイトなんかしている人はいなくて、みんな塾行ったりするのに忙しそうだった。大学に入ってからも、高校生でバイトしていた人なんかいなかった。うちは、自分でやりたいこと、買いたいものがあるなら自分で稼げ、という方針だったので働いていたわけだけど(おかげで親に文句を言われずに済んだ)、今思うと敬語や物事の優先順位など、学んだことは多かったように思う。労働と対価についても、考える前に理解できたと思う。

中高時代、私は音楽の打ち込み、ピアノへの挑戦?、部活(オーケストラ)、塾をサボって友人と語る、B'zのおっかけ、ライブに行く、同人誌を読む、同人系のサークルに入る、等々、好き放題やってました。
大学受験でも、大学で勉強することと航空管制官になるという2つの選択肢を用意して、やっぱり勉強したいと思って大学に行った。だから、勉強も楽しかったし、後悔がなかった。
就職活動でボコボコになって、改めてもともとの憧れだったところに立ち戻って、親を説得して北海道に行った。やっぱり勉強と人に出会うこと、土地を知ることが大好きで、それを改めて認識した。
だから、ある意味正しい大人になり方をしたんだと思う。

ただ、今の中流以上の家庭の子は、親の期待を受けて、私立学校に行ったりもして、勉強をしていい成績を取ることを求められる。受験でより偏差値の高い有名大学に行くことを求められる。そうでなければ将来安心できない。
そういう価値観を刷り込まれてきているから、一生懸命やる。一生のことだから。
部活をやっても、勉強第一。
(うちの高校では、夏期講習に行く子が多くて、夏の部活出席者が少なくて、練習できないということもありました・・・悲しかった。)

あと、日本の学校教育には、哲学的なこと、答えがないことを考えることが欠落しているので、生きるとは何か、働くとは何か、そういう根源的なことを考える機会がなさすぎるように思う。
私自身も、考えるというか、無条件な自己肯定感を得たのは留学中なので、何とも言えないけども、おもしろい本を教えてくれたり、将来について語り合える友人には恵まれたと思う。
突飛なことを言ってもバカにされない環境にも恵まれた。それは本当に良かった。

***

少し話はずれますが、
大学院時代に仲良くしていた先生の友達で、カメラマンの人がいたんだけれども、彼の子供たちはえらい勉強する子たちで、とっても優秀だったそうで。親は勉強しろなんて言ったことない、とのこと。
(なぜならカメラマンさん自身、勉強が嫌いだから)
息子さんが、中学でオール5の成績表を持ってきたとき、「これでほめるわけにいかない」と思ったそうだ。

この話を聞いたときに、なるほど、と思った。
基本的に、反面教師なのかな、と。
宇多田ヒカルも、生活力がなさそうな親を見て、「まともな人になりたい」と勉強をがんばっていたみたいだし。

勉強だけが人間を評価するものじゃない、それを今の世界で伝えるのは、難しいことなのかもしれない。
色々な大人に会って、多様な人生があることを見せることが重要なのかも。

悲しいことに、勉強以外の能力が注目されてくるのって、就職してからしばらくした後のことなのよね。
仕事を始めてから、今度はコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力、交渉力、愛想、等々、急に求められる。学生のころはそんなことはほとんど評価されないのに。そこにねじれが存在する。
とすれば、やっぱり教育(家庭教育を含む)が悪いんでしょうかね。

ぐるぐるしてる時にぱっと海外に行くと、一気にふっきれるんだけどね。
日本の何らかの価値観にいつのまにか縛られていってしまう・・・それが海外に行くとリセットされて、
「私にはあれもできる、これもできる」と、急に自分が見えてきたりするんですよね。
恐るべし、日本の呪縛。
・・・とすれば、教育だけじゃない、社会がもつ雰囲気に何か呪縛的なものがあるってことかな。

***

自分も、周囲の人にも、自信を持って生きてほしいから、そういう風にふるまっていきたいなぁ。
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*Comment

あー。わかるわかる。 

近視眼的な合理主義みたいな人が多いよね、親世代。まーくんともよくそういう話になります。なんだろ、世代の特徴?
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  • URL 
  • 2012.11/12 17:13 
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ゆこゆこ

Author:ゆこゆこ
ハードな仕事を経てメンヘル不調に。2回の長期休職の後に退職。派遣社員を2年半した後、契約社員として本格的に仕事を再開しました。

好きなものは大自然、旅行、パン作り、Perfume。

大学での専門は植物生態学ですが、園芸植物のことはよくわかりません。

開発コンサルタントという妙な仕事をしていたおかげで世界の辺鄙な場所へ行ったことが多いです。

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